STD(性感染症)や子宮の病気は不妊の原因となります

月経に伴う不快な症状で生活に支障をきたす「月経困難症」

生理痛に悩む女性

月経に伴う不快な症状は、多い順に下腹部痛、腰痛、倦怠感、胸の張り、頭痛となっており、なかでも腹痛と腰痛が大部分を占めています。どの年代にも腹痛が見られますが、14歳~29歳で特に多く、腰痛は20代で最も多くなっています。痛みの原因には、病気などを原因とする「器質性」とそれ以外の「機能性」の2種類があり、その症状によって日常生活が支障をきたすほどのものを「月経困難症」といいます。

機能的なものとしては、子宮全体が未成熟な段階のもの、少し成熟して、排卵に伴う子宮収縮物質プロスタグランジン(PG)分泌によるものなどがあります。出産を経験していない幼い頸管は狭いので、月経血がなかなか通過できません。経血を排出するために子宮がギュッと収縮しますので、その間つらい痛みが続くことになります。

さらに、初経後次第に子宮が成熟し、排卵するようになると、プロスタグランジンが分泌されます。それからしばらくの期間は、プロスタグランジンが過剰に分泌されて子宮が必要以上に収縮して痛みが強く表れることがありますが、子宮の成熟とともに、分泌量は適量におさまるため、痛みも落ち着いてきます。

一方、器質的なものとしては、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、骨盤内炎症などが考えられますが、初経から間もない子供や思春期の女子にはほとんど見られません。

卵巣機能は、卵巣と脳の中枢(視床下部・下垂体)の働きによるものです。不規則な生活、ストレス、月経に対する不安などは卵巣と中枢の働きを乱します。その意味でも、月経は女性が健康的な生活を送るうえで重要です。月経困難症のつらい症状が我慢できないときは、婦人科に相談しましょう。

月経に伴って現れる症状として、月経困難症のほかに「月経前症候群(PMS)」や「周経期症候群(PEMS)」という症状もあります。妊娠・出産・授乳の機会がなければ、女性は初経から、閉経までに約500回の月経を経験する計算になりますので、これらの症状を理解して、前向きに毎月の月経を迎えることが大切です。

日本産婦人科学会の定義によれば、月経前症候群(PMS)は「月経の3~10日前から始まり、月経開始とともに減退・消失する心身の症状」とされています。通常の月経痛に比べると、無気力、イライラ、憂鬱、神経質、集中力の低下などの精神的な症状が現れやすく、その症状は約150種類にものぼるとされています。

周経期症候群(PEMS)は、「月経前期から月経期にかけて起こり、月経中に最も強く現れる精神的、社会的な症状で、月経痛に起因」するものです。精神的な症状は、イライラ、無気力、不安などで、社会的な症状とは月経が嫌になったり、普段の仕事ができなくなるなどです。上記のPMSとの違いは、月経痛の有無です。PMSは、月経開始に合わせて症状は軽減もしくは消失しますが、PEMSの場合は、月経時に症状が最も強くなるのが特徴です。